論理的読解（人文系の文章）- 問題100

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

　日本人にとって山は単なる地理的な存在を超えた、深い精神的意味を持つ存在である。古来より山は神々の住む聖域として崇められ、修験道や山岳信仰の中心的な場所となってきた。富士山をはじめとする名山は、その美しい姿と威厳によって人々の心に畏敬の念を抱かせ、文学や絵画の題材として無数の作品を生み出してきた。
　近代以降、山に対する日本人の意識は変化を見せている。登山が趣味やスポーツとして一般化し、山は征服すべき対象や自然との触れ合いの場として捉えられるようになった。しかし、その一方で、山の商業化や観光地化が進み、本来の神聖性が失われつつあるという指摘もある。
　現代において、山は都市生活者にとって日常から離れた癒しの空間としての役割も担っている。ストレス社会に生きる人々が求める「自然回帰」の象徴として、山は新たな意味を獲得している。このように、山という存在は時代とともにその意味を変化させながら、日本人の精神的支柱であり続けている。
　山と人間の関係を考察することは、日本文化の本質を理解する上で重要な手がかりとなる。自然と人間の共生という日本古来の思想は、山への畏敬と親しみという両面的な感情に表れており、これは現代の環境問題を考える上でも示唆に富んでいる。

A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 日本人にとって山は古来より神々の住む聖域として崇められ、修験道や山岳信仰の中心的な場所となってきた。

2. 近代以降、登山の一般化により山の神聖性は完全に失われてしまった。

3. 現代の都市生活者にとって山は日常から離れた癒しの空間としての役割を担っている。

4. 山岳信仰は他のアジア諸国にも広く見られる普遍的な宗教現象である。

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編集者Yuka

2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。

監修者gen

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。

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