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論理的読解(自然科学系の文章)- 問題55

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 人間の思考や記憶といった高次脳機能は、脳内の神経細胞(ニューロン)の複雑なネットワークによって支えられている。特に大脳皮質は思考の中枢として機能し、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の四つの領域がそれぞれ異なる役割を担っている。前頭葉は判断や計画立案などの実行機能を、側頭葉は記憶や言語理解を、頭頂葉は空間認知を、後頭葉は視覚情報処理をそれぞれ主に担当している。
 神経細胞は電気信号によって情報を伝達し、細胞間の接続部であるシナプスで化学物質(神経伝達物質)を介して信号を受け渡す。この神経伝達の過程で、ドーパミンやセロトニンなどの神経伝達物質が重要な役割を果たしている。ドーパミンは報酬や動機に関わり、セロトニンは気分の調節に関与している。
 近年の脳科学研究により、思考や学習に伴って神経回路が物理的に変化する「神経可塑性」という現象が明らかになった。この可塑性により、新しい経験や学習によって脳内のシナプス結合が強化されたり、新たな神経回路が形成されたりする。この仕組みは生涯にわたって継続し、高齢者でも適切な刺激があれば脳機能の改善が期待できることが分かっている。
 また、思考活動には大量のエネルギーが必要で、脳は体重の約2%の重量しかないにも関わらず、全身の酸素消費量の約20%を占めている。このため、血流による栄養と酸素の供給が思考機能の維持に極めて重要である。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 大脳皮質の前頭葉は主に判断や計画立案などの実行機能を担当している。
2. 神経伝達物質のセロトニンは報酬や動機に関わる機能を持っている。
3. 神経可塑性により新たな神経回路が形成されるのは成長期の子どもに限定される。
4. 思考活動の質は睡眠時間の長さに直接的に比例する。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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