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論理的読解(自然科学系の文章)- 問題17

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 生物の進化過程において、遺伝的変異は種の多様性を生み出す重要な要因である。DNA の複製過程で生じる突然変異や、減数分裂時の染色体組換えによって、個体間に遺伝的な違いが生まれる。これらの変異の多くは生存に影響を与えないが、環境の変化に対する適応能力を高める場合もある。
 特に注目すべきは、環境ストレスが変異率に与える影響である。紫外線や化学物質などの外的要因は DNA 損傷を引き起こし、修復過程でエラーが生じることで変異が増加する。一方で、生物は DNA 修復機構を発達させており、多くの損傷は正確に修復される。この修復機構の効率は種によって異なり、修復能力の高い種ほど変異率が低い傾向にある。
 自然選択は、これらの変異の中から環境に適したものを選び出す役割を果たす。有利な変異を持つ個体は生存率や繁殖成功率が高くなり、その遺伝子が次世代に受け継がれる確率が増加する。このプロセスを通じて、集団全体の遺伝的構成が徐々に変化し、新しい形質が固定されていく。
 現代の分子生物学技術により、変異の詳細なメカニズムが解明されつつある。ゲノム解析によって、特定の遺伝子領域での変異頻度や、変異が表現型に与える影響を定量的に評価することが可能になった。これらの知見は、進化生物学だけでなく、医学や農業分野での応用にも大きく貢献している。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. DNA修復機構の効率が高い種ほど、遺伝的変異率が低くなる。
2. 環境ストレスは常に生物にとって有害であり、適応能力の向上には寄与しない。
3. ゲノム解析技術により、変異が表現型に与える影響を定量的に評価できるようになった。
4. 人工的に誘発された変異は、自然に生じる変異よりも進化に与える影響が大きい。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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