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論理的読解(自然科学系の文章)- 問題43

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 生命の誕生と進化について考えるとき、地球上で最初に現れた生物がどのような環境で生まれたかは重要な問題である。現在の定説では、約38億年前の地球で、原始的な有機化合物が集積し、やがて自己複製能力を持つ原始生命体が誕生したとされている。この過程では、大気中に酸素がほとんど存在しない還元的な環境が重要な役割を果たしたと考えられている。
 初期の生命体は、光合成を行わない嫌気性細菌であり、有機物を分解してエネルギーを得る従属栄養生物であった。これらの原始生命体は、酸素が有害であるため、酸素のない環境で生存していた。その後、約27億年前にシアノバクテリアが出現し、光合成によって大気中に酸素を放出し始めた。この酸素の増加は「大酸化イベント」と呼ばれ、地球環境に劇的な変化をもたらした。
 大酸化イベントにより、多くの嫌気性生物は絶滅したが、一方で酸素を利用する好気性生物が進化した。好気性生物は、酸素を使った呼吸によってより効率的にエネルギーを得ることができるため、複雑な細胞構造や多細胞生物の進化につながった。現在の地球上の生物多様性は、この酸素の存在と密接に関係している。
 このように、生命の進化は地球環境の変化と相互に影響し合いながら進行してきた。特に大気組成の変化は、生物の進化に決定的な影響を与え、現在の生態系の基盤を形成している。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 地球上で最初に現れた生命体は、酸素を利用して呼吸を行う好気性生物である。
2. シアノバクテリアの出現により大気中の酸素濃度が増加し、これが大酸化イベントと呼ばれている。
3. 大酸化イベント以前の地球では、メタンが大気の主要成分であった。
4. 好気性生物は嫌気性生物よりも効率的にエネルギーを得ることができるため、より複雑な生物の進化が可能になった。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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