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論理的読解(人文系の文章)- 問題69

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 水は、人類の歴史において単なる物質以上の意味を持ってきた。古代から現代に至るまで、水は生命の源であると同時に、文化や宗教、哲学的思考の根幹を成す象徴的存在として位置づけられている。
 東洋思想において、水は柔軟性と適応性の象徴とされる。老子の『道徳経』では、「水は万物を利して争わず」と記され、水の性質から理想的な生き方を学ぶことができるとされている。水は高いところから低いところへと流れ、あらゆる形の容器に合わせてその形を変える。この特性は、固定観念にとらわれず、状況に応じて柔軟に対応することの重要性を示唆している。
 一方、現代社会における水の意味は、より複雑な様相を呈している。工業化と都市化の進展により、水は商品として扱われ、経済的価値が重視されるようになった。水資源の枯渇や汚染が深刻化する中で、水は希少な資源として認識され、国際的な争点ともなっている。このような状況は、水に対する人間の意識の変化を如実に表している。
 しかし、水の本質的な価値は、経済的な側面を超えたところにある。水は循環する存在であり、蒸発と降水を繰り返しながら地球全体を巡っている。この循環性は、生命の持続可能性と深く関わっており、人間もまたこの循環の一部として存在している。水との関係を見直すことは、人間と自然との調和的な共存を考える上で不可欠な課題といえるだろう。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 老子の『道徳経』では、水の性質から柔軟性と適応性の重要性を学ぶことができるとされている。
2. 現代社会では、水の経済的価値が重視されるようになったのは、主に農業の発展が原因である。
3. 水の循環性は、人間と自然の調和的共存を実現するための具体的な方法を示している。
4. 水資源の枯渇や汚染の深刻化により、水は希少な資源として認識されるようになった。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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