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論理的読解(自然科学系の文章)- 問題53

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 真珠は、二枚貝の体内で形成される美しい宝石として古くから珍重されてきた。真珠の形成過程は、外部から侵入した異物に対する貝の防御反応に基づいている。砂粒や寄生虫などの異物が貝の外套膜に触れると、貝は刺激を受けてその異物を真珠質で包み込む。この真珠質は炭酸カルシウムを主成分とし、コンキオリンというタンパク質と層状に積み重なって形成される。
 真珠質の層は非常に薄く、光の波長程度の厚さしかない。この微細な層構造により、真珠特有の美しい光沢が生まれる。光が真珠表面に当たると、各層で反射・屈折が起こり、光の干渉現象によって虹色に輝く真珠光沢が現れる。この現象は薄膜干渉と呼ばれ、シャボン玉や油膜で見られる現象と同じ物理的原理である。
 天然真珠の形成には長い年月を要し、完全な球形になることは極めて稀である。一方、養殖真珠は人工的に核を挿入することで真珠の形成を促進する技術で、20世紀初頭に日本で実用化された。養殖真珠では、球形の核を使用することで比較的均整の取れた真珠を効率的に生産できるようになった。
 真珠の品質は、光沢、形状、大きさ、表面の滑らかさなどで評価される。特に光沢は真珠の価値を決定する最も重要な要素とされ、真珠質の層の厚さと規則性に大きく依存している。現在では、アコヤガイ、シロチョウガイ、クロチョウガイなど様々な貝類を用いて、色彩豊かな真珠が養殖されている。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 真珠の光沢は、真珠質の薄い層構造による光の干渉現象によって生まれる。
2. 真珠は貝の外套膜が栄養分を蓄積することで形成される有機物の塊である。
3. 養殖真珠の技術は、天然真珠の形成過程を人工的に再現することで開発された。
4. 真珠の品質評価において、表面の滑らかさよりも光沢の方が重要な要素である。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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