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論理的読解(人文系の文章)- 問題23

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 「大きな物語」という概念は、現代思想において重要な意味を持っている。これは、人類の歴史や社会の発展を統一的に説明しようとする包括的な理論や世界観を指す言葉である。啓蒙主義以来、西欧近代は科学の進歩、理性の発達、社会の民主化といった普遍的な価値に基づく壮大な歴史観を構築してきた。
 しかし二十世紀後半以降、こうした大きな物語への懐疑が広がった。植民地主義の歴史や二度の世界大戦の経験は、進歩史観の限界を露呈させた。また、多様な文化や価値観の存在が認識されるにつれ、単一の普遍的真理を前提とする大きな物語は説得力を失った。ポストモダンの思想家たちは、むしろ小さな物語、つまり個別的で多元的な語りの重要性を強調するようになった。
 現代においては、グローバル化の進展により、再び統一的な世界観への欲求が高まっている面もある。しかし同時に、文化的多様性や個人の主体性を尊重する視点も強まっている。大きな物語と小さな物語の間で、新たなバランスを見つけることが現代社会の課題となっている。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 大きな物語は、人類の歴史や社会の発展を統一的に説明しようとする包括的な理論や世界観を指している。
2. ポストモダンの思想家たちは、大きな物語の重要性を再確認し、その普遍性を強調した。
3. 現代社会では、グローバル化により統一的世界観への欲求と文化的多様性の尊重という相反する傾向が同時に存在している。
4. 大きな物語への懐疑が広がった主な原因は、インターネットの普及による情報の断片化である。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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