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論理的読解(人文系の文章)- 問題77

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 書物という存在は、単なる情報の記録媒体を超えた、文明の継承装置として機能してきた。古代から現代に至るまで、人類は書物を通じて知識を蓄積し、世代を越えて文化を伝承してきたのである。書物は、個人の思考を外在化し、時間と空間を超えて他者と共有する手段として、人間社会に革命的な変化をもたらした。
 しかし、デジタル時代の到来により、書物の存在意義が根本的に問い直されている。電子書籍の普及は、書物の物理的制約を解放し、検索機能や音声読み上げなどの新たな機能を付加した。一方で、紙の書物が持つ触覚的体験や、ページをめくる行為に伴う時間的リズムは、読書という営みに独特の深みを与えてきた。
 現代の読書環境において注目すべきは、書物と読者の関係性の変化である。従来の線形的な読書体験に対し、デジタル媒体はハイパーリンクや検索機能により非線形的な読書を可能にした。これにより、読者は能動的に情報を探索し、自らの興味に基づいて読書経路を構築できるようになった。
 このような変化の中で、書物の本質的価値とは何かという問いが浮上する。それは情報の保存機能なのか、思考の触媒としての役割なのか、あるいは文化的アイデンティティの象徴なのか。書物の未来を考える際、我々はその多面的な価値を総合的に理解する必要があるだろう。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 書物は人類が知識を蓄積し、世代を越えて文化を伝承する手段として機能してきた。
2. デジタル媒体の普及により、従来の線形的な読書体験は完全に消失した。
3. 電子書籍は紙の書物よりも読解力の向上に効果的である。
4. 現代の読者はデジタル媒体により、自らの興味に基づいて読書経路を構築できるようになった。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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