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論理的読解(自然科学系の文章)- 問題20

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 森林生態系は、樹木を中心とした複雑な生物群集によって構成されている。森林では、高木層、亜高木層、低木層、草本層という垂直的な階層構造が形成され、それぞれの層には異なる種類の植物が生育している。この階層構造により、光の強度や湿度、温度などの環境条件が層ごとに変化し、多様な生物の生息環境が創出される。
 森林の物質循環において、落葉や枯死した植物体は土壌に蓄積され、微生物や土壌動物によって分解される。この分解過程で放出される栄養素は、再び植物に吸収され、森林生態系全体の栄養循環を支えている。特に窒素やリンなどの栄養素の循環は、森林の生産性に大きく影響を与える重要なプロセスである。
 森林は大気中の二酸化炭素を吸収し、光合成によって酸素を放出する炭素固定機能を持っている。成熟した森林では、樹木の成長による炭素吸収量と、枯死・分解による炭素放出量がほぼ均衡状態にある。一方、成長期の若い森林では炭素吸収量が放出量を上回り、大気中の二酸化炭素濃度の調節に重要な役割を果たしている。
 森林破壊は生物多様性の減少や土壌侵食、水循環の変化などの環境問題を引き起こす。森林面積の減少により、多くの生物種が生息地を失い、絶滅の危機に瀕している。また、森林の水分保持機能が失われることで、洪水や干ばつなどの自然災害のリスクが高まることが知られている。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 森林の階層構造により、各層で光の強度や湿度などの環境条件が異なり、多様な生物の生息環境が形成される。
2. 森林の物質循環では、微生物や土壌動物による分解で放出された栄養素が大気中に放散され、森林外に流出する。
3. 成熟した森林では、樹木の成長による炭素吸収量と枯死・分解による炭素放出量がほぼ均衡状態にある。
4. 森林の炭素固定機能は、地球温暖化の進行速度を遅らせる効果を持っている。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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