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論理的読解(人文系の文章)- 問題6

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 美に対する人間の認識は、時代や文化によって大きく変化してきた。古代ギリシャにおいて、プラトンは美を永遠不変のイデアとして捉え、現実世界の美しいものはそのイデアの不完全な模倣に過ぎないと考えた。一方、アリストテレスは美を調和と比例の概念で説明し、より実証的なアプローチを取った。
 近世に入ると、カントは『判断力批判』において美的判断の主観性を強調した。彼によれば、美は対象の客観的性質ではなく、観察者の主観的な感情に基づく判断である。この考え方は、美の普遍性を否定するものではなく、むしろ人間の認識能力の共通性に基づく普遍的妥当性を主張するものであった。
 現代においては、美の概念はさらに多様化している。大衆文化の台頭により、従来の高尚な芸術とは異なる美的価値が認められるようになった。また、デジタル技術の発達は、バーチャルな美や人工的な美という新たな概念を生み出している。これらの変化は、美が固定的な概念ではなく、社会や技術の変化とともに絶えず再定義される動的な概念であることを示している。
 このような美の概念の変遷を考えると、美とは人間の文化的営みの産物であり、その時代の価値観や世界観を反映する鏡のような存在であると言えるだろう。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. プラトンは美を永遠不変のイデアとして捉え、現実世界の美しいものはその不完全な模倣であると考えていた。
2. カントは美的判断の客観性を重視し、美は対象の固有の性質であると主張した。
3. デジタル技術の発達によって生まれた人工的な美は、従来の芸術的美よりも価値が高いとされている。
4. 美の概念は時代や社会の変化とともに絶えず再定義される動的な性質を持っている。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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