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論理的読解(人文系の文章)- 問題68

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 真実とは何であろうか。古代ギリシャの哲学者たちは、感覚によって得られる現象の世界と、理性によって把握される真の世界とを区別した。プラトンのイデア論は、我々が日常的に体験する物質的な世界は影に過ぎず、真の実在は永遠不変のイデアの世界にあるとした。この考え方は、感覚的な経験を超えた絶対的な真理の存在を前提としている。
 しかし、近世以降の経験主義者たちは、真理の源泉を感覚的経験に求めた。ロックやヒュームは、人間の知識は生得的なものではなく、すべて経験から得られるものであると主張した。この立場では、真理とは経験的事実との対応関係によって決まるものとされる。つまり、観察や実験によって検証可能な命題のみが真理として認められることになる。
 現代においては、真理の相対性が強調されるようになった。文化人類学や言語学の発展により、異なる文化や言語体系においては、世界の捉え方や価値判断の基準が大きく異なることが明らかになった。このことは、普遍的で絶対的な真理の存在に疑問を投げかけている。
 さらに、ポストモダンの思想家たちは、真理そのものが権力や社会的構造と密接に結びついていると論じた。フーコーは、真理が特定の知の体系や権力関係の中で構築されるものであることを示し、客観的で中立的な真理という概念を批判した。このような視点から見ると、真理とは発見されるものではなく、むしろ創造されるものということになる。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. プラトンのイデア論では、物質的な世界よりもイデアの世界の方が真の実在であるとされている。
2. 経験主義者たちは、真理の源泉を理性的思考に求めた。
3. フーコーの真理観は、現代の自然科学の発展に大きな影響を与えた。
4. 文化人類学や言語学の発展は、普遍的で絶対的な真理の存在に疑問を投げかけている。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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