論理的読解（自然科学系の文章）- 問題54

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

　動物の移動経路や行動パターンを研究する動物行動学において、多くの種が特定の「道」を利用することが知られている。例えば、アフリカのサバンナでは、ゾウが数十年にわたって同じルートを歩き続けることで、明確な獣道が形成される。これらの道は単なる移動手段ではなく、水場や餌場を効率的に結ぶ重要な生存戦略の一部である。
　鳥類の渡りにおいても、世代を超えて受け継がれる「空の道」が存在する。渡り鳥は地磁気や星座、地形などを手がかりに、数千キロメートルにわたる正確なルートを飛行する。特に興味深いのは、若い個体が経験豊富な成鳥に従って飛ぶことで、この「道」の知識が伝承されることである。
　海洋生物においても同様の現象が観察される。クジラやウミガメは、海流や水温の変化を利用して特定の回遊ルートを辿る。これらの「海の道」は、繁殖地と餌場を結ぶ重要な生命線となっており、人間活動による海洋環境の変化が、これらの動物の生存に深刻な影響を与える可能性がある。
　このように、自然界における「道」は、動物たちが長い進化の過程で獲得した、環境に適応するための知恵の結晶といえる。これらの移動パターンの研究は、生態系の保全や野生動物の保護において重要な知見を提供している。

A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. ゾウが形成する獣道は、水場や餌場を効率的に結ぶ生存戦略の一部である。

2. 渡り鳥は主に嗅覚を手がかりにして、数千キロメートルにわたる正確なルートを飛行する。

3. クジラやウミガメの回遊ルートは、海流や水温の変化を利用して形成される。

4. 動物の移動パターンの研究は、気候変動の予測精度を向上させる重要な要因となっている。

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編集者Yuka

2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。

監修者gen

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。

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