tamatebakoロゴ玉手箱対策問題集

論理的読解(人文系の文章)- 問題89

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 色彩は単なる視覚的現象にとどまらず、人間の心理や文化に深く根ざした意味体系を構成している。赤は情熱や危険を、青は冷静さや信頼を象徴するといった色彩の象徴性は、生物学的な進化の過程で形成された普遍的側面と、各文化圏で独自に発達した文化的側面の両方を併せ持つ。
 日本の伝統色には、季節感や自然への繊細な感受性が反映されている。桜色、若草色、紅葉色といった色名は、単に色相を表すだけでなく、特定の季節や情景を喚起し、日本人の美意識の根幹を成している。これらの色彩語彙は、西洋の色彩体系とは異なる独自の分類原理に基づいており、自然現象との密接な関係性を示している。
 現代のデジタル社会において、色彩の役割はさらに複雑化している。ウェブデザインやブランディングにおける色彩戦略は、消費者の心理的反応を巧妙に操作し、購買行動や印象形成に直接的な影響を与える。また、RGB値やHEX コードといった数値的表現により、色彩は定量化され、グローバルな共有が可能となった。
 しかし、色彩認識の個人差や文化差は依然として存在し、完全な客観化は困難である。色盲の存在や、言語による色彩カテゴリーの違いは、色彩が普遍的でありながら同時に主観的・文化的な現象であることを示している。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 日本の伝統色は、西洋の色彩体系とは異なる独自の分類原理に基づいている。
2. 現代のデジタル技術により、色彩は完全に客観化され、文化差や個人差は解消された。
3. 色彩の象徴性は、生物学的進化と文化的発達の両方の影響を受けて形成されている。
4. 企業のブランドカラーの選択は、消費者の記憶定着率に最も大きな影響を与える要素である。
模試バナー

論理的読解の他の問題

author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
> メッセージを読む