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論理的読解(自然科学系の文章)- 問題22

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 高度という概念は、地球表面からの垂直距離を表す重要な物理量である。海抜高度は海面を基準点とした高さで測定され、この基準は全世界で統一されている。高度が上昇するにつれて、大気圧は指数関数的に減少し、これは大気の密度が高度とともに薄くなることを意味している。
 航空機の飛行において、高度は安全性と燃料効率に直接関わる要素である。商用航空機は通常、高度9000メートルから12000メートルの対流圏上部を飛行する。この高度帯では気流が安定しており、ジェット気流を利用することで飛行時間の短縮と燃料消費の削減が可能となる。また、この高度では酸素濃度が地上の約3分の1まで低下するため、機内は与圧システムによって人工的に気圧が調整されている。
 山岳地帯における高度の影響は、生物学的にも興味深い現象を生み出している。標高3000メートルを超える高地では、酸素分圧の低下により高山病の症状が現れることがある。一方で、高地に適応した動植物は独特の進化を遂げており、例えばアンデス山脈に生息するビクーニャは、酸素運搬能力の高い赤血球を多く持つことで高地環境に適応している。
 宇宙開発における高度の概念は、さらに広範囲に及んでいる。国際的に認められた宇宙空間の境界線であるカルマンラインは、高度100キロメートルに設定されている。この高度を超えると大気の影響がほぼ無視できるレベルまで減少し、人工衛星や宇宙船の軌道飛行が可能となる。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 商用航空機が対流圏上部を飛行する理由は、気流の安定性とジェット気流の活用による飛行効率の向上である。
2. 高度が上昇すると大気圧は直線的に減少し、酸素濃度も同じ割合で低下する。
3. ビクーニャの赤血球の酸素運搬能力が高いのは、ヘモグロビンの分子構造が平地の動物と異なるためである。
4. カルマンラインは高度50キロメートルに設定された宇宙空間の境界線である。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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