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論理的読解(人文系の文章)- 問題11

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 言葉は単なる意思疎通の道具ではない。それは我々の思考を形づくり、世界の認識を決定づける根本的な力である。ある言語において特定の概念を表す語彙が豊富であるほど、その言語を使用する人々はその概念をより細やかに理解し、体験することができる。たとえば、雪を表現する語彙が数十種類あるとされるイヌイット語話者は、雪の微細な違いを日本語話者よりもはるかに敏感に捉えることができる。
 しかし、言葉の力はそれだけにとどまらない。言葉は記憶を組織し、過去の経験を意味づける機能も持つ。我々は体験した出来事を言語化することによって初めて、それを明確な記憶として保持し、他者と共有することが可能になる。言語化されない体験は、曖昧な感覚として残るか、やがて忘却の彼方に消えていく運命にある。
 現代社会において、デジタルメディアの普及により、言葉の在り方は大きく変化している。短文での即座のやり取りが主流となり、深い思索を要する複雑な概念の表現は軽視される傾向にある。この変化は単に表現形式の問題ではなく、我々の思考様式そのものに影響を与えている可能性がある。言葉と思考の密接な関係を考慮すれば、言語環境の変化は人間の認知能力の変化をも意味するのである。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 言語における語彙の豊富さは、その言語を使用する人々の概念理解の細やかさと関連している。
2. 言語化されない体験は必ず忘却されてしまうため、記憶として残ることはない。
3. 現代のデジタルメディアの普及は、人間の認知能力に何らかの変化をもたらしている。
4. 言葉は思考を形づくり、世界の認識を決定づける根本的な力を持っている。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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