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論理的読解(自然科学系の文章)- 問題26

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 生物の死は、生命活動の完全な停止を意味するが、死後の分解過程は生態系において極めて重要な役割を果たしている。動植物の遺体は、細菌や真菌などの分解者によって段階的に分解され、最終的には無機物へと変化する。この過程で放出される窒素、リン、炭素などの栄養素は、土壌や水中に戻り、新たな生命の基盤となる。
 分解速度は環境条件によって大きく左右される。温度が高く湿度が適度な環境では分解が促進されるが、低温や乾燥した環境、酸素の少ない環境では分解が遅くなる。また、分解される物質の性質も重要で、炭水化物やタンパク質は比較的早く分解されるが、リグニンやキチンなどの構造物質は分解に長期間を要する。
 興味深いことに、一部の生物は死を擬態することで生存戦略とする。例えば、オポッサムは危険を感じると死んだふりをして捕食者から逃れる。また、植物においても、落葉は一種の部分的な死であり、厳しい冬を乗り越えるための適応戦略である。
 現代の生命科学では、細胞レベルでの死のメカニズムが詳しく研究されている。プログラム細胞死(アポトーシス)は、多細胞生物の正常な発達や恒常性維持に不可欠な現象で、不要な細胞や損傷を受けた細胞を除去する重要な機能を持っている。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 生物の遺体から放出される栄養素は、新たな生命の基盤として生態系で循環している。
2. リグニンやキチンなどの構造物質は、炭水化物やタンパク質よりも早く分解される。
3. プログラム細胞死は、癌細胞の増殖を防ぐ主要なメカニズムとして機能している。
4. オポッサムの死んだふりは、低温環境での代謝を抑制するための適応戦略である。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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