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論理的読解(人文系の文章)- 問題58

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 「物」という概念は、古代ギリシャ以来の西洋哲学において根本的な問題であり続けてきた。プラトンは物質世界を「影の世界」として捉え、真の実在はイデア界にあると考えた。これに対してアリストテレスは、個別の物質的存在こそが実体であると主張し、形相と質料の結合として物を理解した。
 近世に入ると、デカルトは物質を延長として定義し、精神と物質の二元論を確立した。物質は機械的法則に従う受動的存在とされ、これが近代科学の基礎となった。一方で、この物質観は人間の主体性や意識の問題を複雑化させることにもなった。
 現代哲学では、ハイデガーが「物」の存在論的意味を問い直し、単なる客体としての物ではなく、人間の関わりの中で現れる「道具」としての側面を重視した。また、メルロ=ポンティは身体と物の相互作用を通じて知覚の現象学を展開し、主客分離を前提とする従来の物質観を批判した。
 このように、物をめぐる哲学的思考は、単に外的対象の認識にとどまらず、人間存在の根本的あり方や世界との関係性を問う重要な契機となっている。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. プラトンは物質世界を真の実在として捉え、イデア界を影の世界と考えた。
2. デカルトは物質を延長として定義し、精神と物質の二元論を確立した。
3. ハイデガーは物を単なる客体として捉え、主客分離の重要性を強調した。
4. 現代の量子物理学における物質観は、古典的な物質概念を根本的に変革している。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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