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論理的読解(人文系の文章)- 問題52

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 「理」という概念は、古代ギリシャから現代に至るまで、人類の思考の根幹を支えてきた。プラトンにおけるイデア、アリストテレスにおけるロゴス、そして東洋思想における理(り)は、いずれも世界の根本原理や普遍的真理を指し示している。これらの概念は、感覚的な現象の背後に存在する不変の秩序や法則性を探求する人間の知的営みを象徴している。
 近世において、デカルトやライプニッツは理性の力によって真理に到達できると考えた。彼らにとって理性は、経験に依存しない純粋な思考能力であり、数学的証明のような確実性を持つ知識の源泉であった。一方、ヒュームやカントは理性の限界を指摘し、経験と理性の関係について新たな視点を提示した。カントは特に、理性が経験を整理し意味づける能力として機能することを明らかにした。
 現代社会では、科学技術の発達により「理」の概念はさらに複雑化している。人工知能の発達は、人間の理性的思考をコンピュータが模倣し、時には上回る可能性を示している。しかし同時に、気候変動や社会格差といった複雑な問題に直面する中で、純粋に論理的・合理的なアプローチだけでは解決困難な課題も浮上している。
 このような状況下で、理性と感情、論理と直観、普遍性と個別性といった二項対立を超えた新たな「理」の理解が求められている。それは、多様な価値観や文化的背景を包含しながらも、人類共通の課題に向き合うための知的枠組みとしての「理」である。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 新たな「理」の概念は、具体的にどのような学問分野で最も重要な役割を果たすことになるのか。
2. 古代ギリシャから現代に至るまで、「理」の概念は人類の思考の根幹を支え続けてきた。
3. デカルトとライプニッツは、理性よりも経験を重視する哲学者であった。
4. 人工知能の発達により、コンピュータは人間の理性的思考を完全に代替することが可能になった。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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