tamatebakoロゴ玉手箱対策問題集

論理的読解(自然科学系の文章)- 問題11

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 時間は物理学において最も基本的な概念の一つであり、私たちの日常生活から宇宙の進化まで、あらゆる現象を理解するために不可欠である。古典物理学では、時間は絶対的で一様に流れるものと考えられていたが、20世紀初頭にアインシュタインが提唱した相対性理論によって、この概念は根本的に覆された。
 特殊相対性理論では、時間の進み方が観測者の運動状態に依存することが明らかになった。光速に近い速度で移動する物体では、静止している観測者から見ると時間の進み方が遅くなる現象、いわゆる「時間の遅れ」が生じる。この効果は双子のパラドックスとして有名で、宇宙旅行をした双子の兄弟が地球に残った兄弟よりも若い状態で帰還するという思考実験で説明される。
 さらに一般相対性理論では、重力場の強さによっても時間の進み方が変化することが示された。強い重力場では時間の進み方が遅くなり、この現象は重力による時間の遅れと呼ばれる。実際に、GPS衛星では地球表面よりも弱い重力場にあるため時計が速く進み、この効果を補正しなければ正確な位置測定ができない。
 現代の精密な原子時計を用いた実験では、これらの相対論的効果が実際に観測されており、時間が絶対的なものではなく、空間と密接に関連した相対的な概念であることが確認されている。このような時間の性質の理解は、現代の科学技術の発展に欠かせない基礎となっている。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 特殊相対性理論によると、光速に近い速度で移動する物体では、静止している観測者から見て時間の進み方が遅くなる。
2. GPS衛星では地球表面よりも強い重力場にあるため、時計が遅く進むことになる。
3. 古典物理学では、時間は観測者の運動状態に関係なく絶対的で一様に流れるものと考えられていた。
4. 原子時計の精度向上により、将来的には時間の流れを人工的に制御することが可能になる。
模試バナー

論理的読解の他の問題

author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
> メッセージを読む
論理的読解 (自然科学系の文章) - 問題11