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論理的読解(自然科学系の文章)- 問題29

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 人類の脳の進化は、約700万年前にチンパンジーとの共通祖先から分岐して以降、段階的に進行してきた。初期の人類であるアウストラロピテクスの脳容量は約400立方センチメートルで、現代のチンパンジーとほぼ同等であった。しかし、約200万年前に登場したホモ・ハビリスでは脳容量が約600立方センチメートルまで増加し、石器の使用が本格的に始まった。
 脳容量の急激な増大は約180万年前のホモ・エレクトスで顕著となり、平均約900立方センチメートルに達した。この時期に火の使用が始まり、調理によって栄養効率が向上したことが脳の発達を支えたと考えられている。調理された食物は消化に要するエネルギーを削減し、その分のエネルギーを脳の維持に回すことができたのである。
 現代人の脳容量は平均約1350立方センチメートルで、体重に占める脳の重量比は約2パーセントである。しかし、脳が消費するエネルギーは全身の約20パーセントを占める。この高いエネルギー消費は、複雑な認知機能や言語能力の発達と密接に関連している。
 興味深いことに、約3万年前以降、人類の脳容量は若干減少傾向にある。これは脳の効率化が進んだ結果と考えられており、単純に大きさだけでなく、神経回路の複雑さや接続の密度が知能に重要な役割を果たしていることを示している。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. ホモ・エレクトスの脳容量は、アウストラロピテクスの脳容量の約2倍以上に増大している。
2. 火の使用開始は約200万年前のホモ・ハビリスの時代であり、これが脳容量増大の主要因となった。
3. 現代人の脳が全身のエネルギーの約20パーセントを消費するのは、複雑な認知機能の発達によるものである。
4. 約3万年前以降の脳容量減少は、環境変化による栄養状態の悪化が主な原因である。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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