論理的読解（人文系の文章）- 問題61

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

　現代社会において、「終わり」という概念は複雑な意味を持つようになった。かつて人々は、物事には明確な始まりと終わりがあると信じていた。しかし、デジタル技術の発達により、情報は永続的に保存され、人間関係はSNSを通じて継続し、作品は絶えずアップデートされるようになった。このような環境では、従来の「終わり」の概念が曖昧になっている。
　特に注目すべきは、物語における「終わり」の変化である。従来の小説や映画は明確な結末を持っていたが、現在ではオープンエンディングや続編を前提とした作品が増加している。視聴者や読者は、作品の「終わり」を自ら解釈し、二次創作を通じて物語を延長させることが一般的になった。これは、創作における権威の分散化を意味している。
　哲学的観点から見ると、「終わり」は新たな始まりの前提条件でもある。死は生の対極にあるものではなく、生の一部として捉えられるべきだという考え方が広まっている。この視点は、循環的時間観念に基づいており、西洋的な直線的時間観念とは異なる世界観を提示している。
　現代人が直面する課題は、無限に続くかのような情報の流れの中で、いかにして意味のある「区切り」を見つけるかということである。終わりを意識することで、現在の価値を再認識し、限られた時間の中での選択に意味を見出すことができるのかもしれない。

A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. デジタル技術の発達により、従来の「終わり」の概念が曖昧になっている。

2. 現代の物語作品では、明確な結末を持つ作品が主流となっている。

3. 循環的時間観念は東洋的な世界観に基づいている。

4. 視聴者や読者による二次創作は、創作における権威の集中化を促進している。

前の問題次の問題

論理的読解の他の問題

編集者Yuka

2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。

監修者gen

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。

> メッセージを読む

論理的読解（人文系の文章）- 問題61

問題

設問

論理的読解の他の問題

科目一覧

人気記事