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論理的読解(人文系の文章)- 問題72

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 「道」という概念は、東洋思想において極めて重要な位置を占めている。中国古代の老子は「道徳経」において、道を万物の根源的な原理として捉え、「道は名づけることのできないもの」として表現した。この道は、単なる物理的な通路ではなく、宇宙の根本法則や自然の摂理そのものを指している。
 日本においても、この道の思想は深く浸透し、独自の発展を遂げた。茶道、華道、書道、武道など、「道」を冠する文化的実践は数多く存在する。これらは単なる技術の習得にとどまらず、精神的な修養や人格の陶冶を目的としている。茶道における「一期一会」の精神や、武道における「心技体」の統一は、道の思想が具現化されたものと言える。
 現代社会において、この道の概念は新たな意味を獲得している。グローバル化が進む中で、効率性や合理性が重視される一方、人々は精神的な充実や生きがいを求めている。道の思想が提示する「過程そのものに価値を見出す」という考え方は、現代人が直面する様々な問題に対する一つの解答を示している。
 道は目的地に至るための手段ではなく、歩むこと自体に意味がある。この思想は、結果主義的な現代社会に対する重要な問題提起となっており、人間の生き方そのものを根本から問い直すものである。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 老子は「道徳経」において、道を万物の根源的な原理として捉え、名づけることのできないものとして表現している。
2. 日本の道を冠する文化的実践は、主に技術の習得を目的としており、精神的な修養は副次的な要素である。
3. 現代社会における道の思想の普及度は、他の東洋思想と比較して特に高い水準にある。
4. 道の思想は、結果よりも過程そのものに価値を見出すという考え方を提示している。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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