tamatebakoロゴ玉手箱対策問題集

論理的読解(人文系の文章)- 問題70

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 「和」という概念は、日本文化の根幹を成すものとして古くから重視されてきた。聖徳太子の十七条憲法における「和を以て貴しと為す」という言葉は、単なる協調や調和を超えた、より深い文化的価値観を示している。この「和」は、対立する要素を排除するのではなく、異なる意見や立場を包含しながら全体としての調和を目指す思想である。
 現代社会において、この「和」の概念は新たな意味を持ち始めている。グローバル化が進む中で、多様な価値観や文化的背景を持つ人々が共存する必要性が高まっており、日本的な「和」の思想が注目されている。しかし、従来の「和」が時として個人の意見の抑制や同調圧力として機能してきた側面も指摘されている。
 真の「和」とは、表面的な平穏さではなく、異質なものとの対話を通じて生まれる創造的な調和である。これは、対立を恐れるのではなく、むしろ異なる視点の存在を前提として、それらを統合する新しい枠組みを模索することを意味する。現代の多文化社会において、この「和」の概念を再構築することは、持続可能な共生社会の実現にとって重要な課題となっている。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 聖徳太子の「和を以て貴しと為す」という言葉は、異なる意見や立場を包含しながら全体としての調和を目指す思想を示している。
2. 現代社会において「和」の概念は、グローバル化の進展により完全にその意味を失っている。
3. 従来の「和」の概念は、個人の創造性を最大限に発揮させる機能を持っていた。
4. 多文化社会における「和」の概念の再構築は、経済発展にとって最も重要な要素である。
模試バナー

論理的読解の他の問題

author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
> メッセージを読む