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論理的読解(自然科学系の文章)- 問題56

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 高度な気象観測技術の発達により、上空の気象現象について詳細な研究が可能になった。特に高層大気における雲の形成メカニズムは、従来の地表付近の観測では解明できなかった複雑な物理過程を含んでいる。
 高度1万メートル以上の対流圏上部では、気温が氷点下40度以下まで低下し、水蒸気は氷晶として存在する。この領域では、微細な氷の結晶が風によって運ばれながら成長し、やがて巻雲や巻層雲といった高層雲を形成する。これらの雲は地表から見ると白く薄い層状に見えるが、実際には複雑な三次元構造を持っている。
 高層雲の形成には、大気中の微粒子が重要な役割を果たす。塵や花粉などの微粒子が氷晶核となり、その周りに水蒸気が凝結して氷晶が成長する。この過程は凝結核作用と呼ばれ、雲の密度や分布に大きく影響する。また、高度が上がるほど気圧が低下するため、水蒸気の飽和水蒸気圧も変化し、雲の形成条件が地表付近とは大きく異なる。
 近年の研究では、高層雲が地球の放射収支に与える影響が注目されている。これらの雲は太陽光を反射する一方で、地表からの赤外線を吸収して温室効果をもたらす。そのため、気候変動予測において高層雲の挙動を正確に理解することが重要な課題となっている。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 高度1万メートル以上の対流圏上部では、水蒸気は氷晶として存在している。
2. 高層雲の形成において、微粒子は氷晶の成長を阻害する要因として働いている。
3. 巻雲や巻層雲は地表から見ると白く薄い層状に見える特徴を持っている。
4. 高層雲の温室効果は主に可視光線の吸収によって生じている。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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