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論理的読解(人文系の文章)- 問題13

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 「生きる」ということの意味を考えるとき、私たちは単に生物学的な生命維持を指しているのではないことに気づく。人間にとって「生きる」とは、他者との関係性の中で自己を形成し、意味を見出していく営みである。この点において、人間の生は他の動物の生とは質的に異なる特徴を持つ。
 現代社会では、効率性や生産性が重視される傾向にある。しかし、真に豊かな人生とは、必ずしも目に見える成果や達成によって測られるものではない。むしろ、日常の些細な瞬間に潜む美しさや、他者への共感、自然との調和といった、数値化できない価値にこそ、生の本質が宿っているのかもしれない。
 哲学者ハイデガーは、人間存在を「現存在」と呼び、常に死という可能性に向かって投げ出された存在として捉えた。この死への先駆的覚悟性こそが、人間に本来的な生を可能にするという。つまり、死を意識することによって初めて、私たちは真に生きることの意味を理解できるのである。
 このように考えると、生とは単なる時間の経過ではなく、意識的な選択と責任を伴う創造的行為であることがわかる。私たちは日々、どのように生きるかを選択し続けており、その選択の積み重ねが、各人固有の人生を形づくっていくのである。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 筆者によると、人間にとって「生きる」とは他者との関係性の中で自己を形成し、意味を見出していく営みである。
2. 現代社会では効率性や生産性が重視されているため、真に豊かな人生は目に見える成果や達成によって測られるべきである。
3. ハイデガーの哲学では、死への先駆的覚悟性が人間に本来的な生を可能にするとされている。
4. 人間の生が他の動物の生と質的に異なるのは、人間だけが言語を使用できるからである。
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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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