tamatebakoロゴ玉手箱対策問題集

論理的読解(人文系の文章)- 問題38

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 現代社会において、「理性」という概念が再び注目を集めている。理性とは、感情や直感に対置される人間の思考能力であり、論理的判断や合理的推論を可能にする精神的機能である。古代ギリシャの哲学者たちは理性を人間の本質的特徴と見なし、理性によって真理に到達できると考えた。
 しかし、近代以降の思想史を振り返ると、理性への信頼は必ずしも一様ではなかった。啓蒙主義は理性の力を絶対視し、科学的合理性によって社会の進歩を実現しようとした。一方で、ロマン主義は理性偏重への反発から、感情や直感、想像力の価値を重視する立場を取った。このような理性をめぐる議論は、人間理解の根本に関わる問題として継続している。
 現在、人工知能の発達により、機械による論理的処理能力が人間を上回る領域が拡大している。このような状況下で、人間固有の理性とは何か、また理性と感情の関係はどうあるべきかという問いが、新たな切迫性を持って浮上している。理性的思考と直感的判断のバランスを取ることが、複雑化する現代社会を生きる上で重要な課題となっているのである。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 古代ギリシャの哲学者たちは、理性を人間の本質的特徴と考え、理性によって真理に到達できると信じていた。
2. 啓蒙主義とロマン主義は、ともに理性の絶対的価値を認める思想的立場であった。
3. 人工知能の発達により、人間固有の理性の意味や感情との関係について新たな問いが生まれている。
4. 現代社会では、理性的思考よりも直感的判断を重視する傾向が強まっている。
模試バナー

論理的読解の他の問題

author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
> メッセージを読む