tamatebakoロゴ玉手箱対策問題集

論理的読解(自然科学系の文章)- 問題16

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 海洋における深海生物の生態は、極限環境への適応の優れた例として科学者たちの注目を集めている。深海は水深200メートル以下の光が届かない海域を指し、そこでは太陽光による光合成が不可能なため、独特の生態系が形成されている。
 深海生物の多くは化学合成細菌を利用したエネルギー獲得システムを発達させている。特に海底の熱水噴出孔周辺では、硫化水素やメタンなどの化学物質を栄養源とする細菌が繁殖し、これらの細菌と共生関係を築く生物が存在する。チューブワームと呼ばれる環形動物は、体内に化学合成細菌を共生させ、細菌が作り出す有機物を栄養として利用している。
 深海環境は高圧・低温という厳しい条件下にあり、水深1000メートルでは約100気圧の圧力がかかる。この環境に適応するため、深海魚の多くは浮き袋を持たず、体内の気体を液体に置き換えることで圧力に対処している。また、餌の少ない深海では効率的なエネルギー利用が重要であり、多くの深海生物は代謝を極度に抑制し、長期間の絶食にも耐えられる生理機能を備えている。
 近年の深海探査技術の発達により、これまで未知であった深海生物の多様性が明らかになってきた。深海は地球上で最も生物多様性の高い環境の一つとされ、新種の発見が続いている。これらの研究は、生命の起源や極限環境での生存戦略の理解に重要な知見をもたらしている。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. チューブワームは体内に化学合成細菌を共生させ、その細菌が作り出す有機物を栄養として利用している。
2. 深海魚の多くは高圧環境に適応するため、浮き袋を大きく発達させている。
3. 深海の水温は海面付近よりも高く、この高温環境が深海生物の代謝を活発にしている。
4. 深海探査で発見される新種の生物は、将来的に医療分野での応用可能性を持っている。
模試バナー

論理的読解の他の問題

author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『玉手箱対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
> メッセージを読む